空と海が見える部屋

地球にいながら宇宙旅行

自担の役のイメージ"万年筆インク"を探す遊び

 

 こんにちは。今日は万年筆インクの話をします!Twitterではちょいちょい話題にしているので見てくださっている方もいらっしゃるかもしれませんが、私の趣味のひとつです。とは言え去年の頭くらいからなのでわりとハマりたてなんですけど、何かとメンカラやイメージ○○で持ち物を決めたり集めたりしてしまいがちなジャニヲタにはかなり親和性が高い趣味だと思っています。なので!万年筆インクの世界を皆さんにも一緒に旅してほしい!という記事です。イェイ!!

 

 万年筆インクとは、読んで字の如く万年筆に吸入して使用するために作られているインクのことです。普段、私たちが使うボールペンなどのインクよりも色合い・風合いが個性豊かで、同じインクでも書く紙やペン先の太さ、筆圧、光の当たり具合などで表情がかなり変わってきます。そして、ひとくちに「赤」「青」などと言ってもメーカーごとに、ラインナップごとにかなり色味が違います。身近なところで言うと化粧品みたいな感じ。同じピンクでもコーラルピンク、サーモンピンク、なんちゃらピンクってありますよね。あんな感じです。もしよければTwitterでぜひ「インク沼」などと調べてみてください。インク沼に先にドボンした方たちの素敵な写真がたくさん見られます。

 

 そんなカラーバリエーション豊かな万年筆インクにはその色合いを表現するための「名前」がついていることが多いです!例えば「Umeda Night Owl

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 こちらは私が去年ののべつまくなしの時に大阪に遠征した際に大阪駅前の蔦屋書店にて購入したご当地インクです。(限定品が残っていたものなので今は無いかも)ご当地インクとは何ぞや、って方はご当地キティを思い出してください。サービスエリアとかお土産屋に売ってるその土地その土地の名産品の被り物を被っているキティちゃんのストラップとかメモ帳とか。あれの万年筆インクバージョンです。あんな感じで、その土地の名産品や街の雰囲気を色で表現した万年筆インクというものが存在します。この「Umeda Night Owl」は深い森のようなカーキがかった黒っぽいインクです。梅田の蔦屋書店、とても独特な造りになっていてさながら本の森といった雰囲気で、そこにひっそりと佇む梟を想起させる素敵な色だと思いました。大阪でも指折りの繁華街の書店をイメージしたインクがカーキがかった黒ってなんかそそりませんか?こんな感じのご当地インクが日本各地にはたくさんあります。あとはご当地関係なく「らいおんオレンジ」「コナン・ドイル」「したたか」など名前だけで色が想像できるものや歴史上の偉人、はたまた性格(?)などあらゆるものが色で表現されています。f:id:yukkametal:20200421215757j:image インクが濃いところと薄いところの差が結構ある。かわいい。
f:id:yukkametal:20200421215815j:image イケヴァンではおなじみのアーサーです。ちょっと血みたいな色なのがぐっとくる。f:id:yukkametal:20200421215820j:image

 したたかの概念。書き始めはもっと水色っぽいんですけど、エメラルドグリーンで落ち着くのがクールな感じ。

 

 私はこんな遊び心満載の万年筆インクを担当が演じた役のイメージと関連付けて楽しんでいます。既に何かをイメージして作られたインクを、キャラクターの雰囲気や性格と擦り合わせてひとりできゃっきゃする非常に変態性の高い遊びです。ヲタク、イメージ○○好きじゃないですか。あれです。

 

 というわけで私が探して見つけた、原嘉孝くん(宇宙Six/ジャニーズJr.)が今まで舞台で演じてきた役から私が受けたイメージで選んだ万年筆インクをご紹介します!悪筆注意ですが愛はあります!!役の解釈は分かれそうなところもありますが、あくまで私の解釈なのでそこのあたりもよろしくお願いします!!!(予防線)

 

 

レスポールJr.(メタルマクベスdisc2)

色彩雫紺碧f:id:yukkametal:20200421212030j:image

 舞台名、役名、インクの銘柄、パンフレットに書いてあった格好良い文章だったり劇中の台詞にちょっと手を加えたものだったり

 私が「原くんの演じた役柄のイメージに合いそうなインクを探そう」と思ったのはたまたまこのインクに出会ったからでした。

 名前の通り、突き抜けるように晴れ渡った秋の空のような青色です。混じり気のない純真無垢な正義を信じて疑わず、信念を貫くd2Jr.のあまりにも真っ直ぐすぎてどこか怖くなるような野心を私はこの青から感じました。インクが溜まったところは少し赤みがかっているように見えるのがランダムスターの影のようで、自らが呼び寄せた雷で破滅する王子の美しさを体現している気がしてきます。劇中でも王子は青、ランダムスター夫妻は赤が多かったんですよ衣装の色味。
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 ↑ケント紙にインクをびゃーっと塗ってみたもの。上のフチの辺りが若干赤く光っているのがおわかりいただけますでしょうか……!*1

 

○小平太(桃山ビート・トライブ〜再び、傾かん!〜)

→京の彩「東山の月影f:id:yukkametal:20200421212137j:image

 京都の文具メーカーが出しているラインナップのひとつです。こっくりとした茶色で、塗り広げると少し朱色っぽさもあります。

 藤次郎が太陽なら小平太は月、京都は作品の舞台。小平太が憧れた女性・出雲阿国の像は京都市東山区にあり……となにかと小平太との縁があるように思います。「影」なのに暗い色ではないところも、だからといってハッキリとしたまばゆい色でもないところも、夢はあるけれどその夢のためには破天荒になりきれない、良い意味でどっち付かずな人間らしい感じが小平太っぽいなーと思います。

 

○サム・モナハン(THE BANK ROBBERY!〜ダイヤモンド強奪大作戦!〜)

→なつやすみink「太陽と麦わら帽子f:id:yukkametal:20200421212157j:image

「なつやすみink」 | オリジナル商品 | 株式会社サンライズ貿易

 (Amazonになかったのでリンクだけ……以下同)

 サムめちゃくちゃ難しかったです。なるべく衣装の色に引っ張られないように……と考えて選んだのがこのインク。原くん初単独主演作となったバンロバは真夏の上演であったことからなつやすみink良いなって思って(私は学生ではないので夏休みではない)サムはスリの常習犯だからお金っぽい色。ただ金色〜黄色ではなく少しくすんだ感じがミネアポリスのろくでなしたちに引っ掻き回される、妙にリアリストな彼っぽくて気に入っています。

 

○健一(新宿のありふれた夜)

→BUNG BOX「Melancholic gray (but…)f:id:yukkametal:20200421212251j:image

【20%OFF!】オリジナルインク 【Melancholic Gray(but…)】(【20%OFF!】オリジナルインク 【Melancholic Gray(but…)】)/万年筆とオリジナルインクのお店 ブングボックス

 青い炎の色かセピア系で探していたのですが、このインクを見つけて即決しました。店頭では梅雨時期のみに売られているというこのインク、キャップに傘の絵が書かれていて雨の描写が非常に多い「新宿の〜」に通ずるものがあるような気がします。不安定な社会情勢の中、暴走族のカシラから氷屋のバイトとして更生してもなお昔の仲間からの信頼は厚く、細かいことはわからずとも困っている少女の力になろうという一心で動く青年の力強さがうまくグレーに当てはまったと思っています。あとインクの名前が好きすぎる。憂鬱な灰色、でも…… でもって!でもって何だ!?!?あの出来事があった翌日も健ちゃんはまた普通に氷屋で働くと思うんですけどきっと何かが変わってる。そんな空想が止まりません。

 

○遠藤陽人(地球防衛軍苦情処理係)

→ROBERT ORSTER「Fire Engine Redf:id:yukkametal:20200421212306j:image

ファイア エンジン レッド ボトルインク50ml | プリコ株式会社

 メイドインオーストラリア。直訳すると消防車の赤ですね。航空隊を志願するものの苦情処理係でその情熱の炎を燻らせる遠藤くん。赤のイメージは劇中の衣装に少し引っ張られてるところもありますが、インクはピュアな赤ではないところがポイントだと思っています。

 遠藤くんは最前線で戦うヒーローではないかもしれないけれど、誰かのやりきれない気持ちや渦巻く悪意から心を、地球を守る力をそのまっすぐで情に熱いそのパッションの中に秘めているはず。消防車も地球防衛軍もみんなを救うヒーローなのでこのインクが似合うと思い決めました。人間の苦しみの中にある善意や正しいと思える何かを信じて声に出せる遠藤くんの強さはきっといつか、大切な守りたい誰かを救えるはず……。

 

 

 こんな感じです!原くんといえばのべつまくなし堀部安兵衛も大事な役だと思いますがなかなか私の中でイメージがまとまらず、迷走を極めています……。まだまだ旅の真っ最中です。あとウルフ(スクアッド)は1回しか見ていないのでイメージする段階まで漕ぎ着けていないので再演されたら探します(再演お願いします)。

 人によっていろんな解釈があるだろうし、選ぶ人によって同じ役でもいろんなインクが出てくると思うのですが、どれも良い色ばかりなのでぜひ皆さんにもイメージインク探しをしてみてほしいです!

 

 あと!!イメージインクといえば自分でカラーインクを好きな比率で調合して作る「オリジナルインク」も楽しいですよ!私はもちろん原くんをイメージしたオレンジを作りました(とことんヲタクの思考回路)。オレンジって赤寄りのオレンジから黄寄りのオレンジまで様々なバリエーションあるじゃないですか。私のイメージは赤が強め。こちらは都営浅草線蔵前駅近くのカキモリさんという文具店のオリジナルインク調合体験で作りました。*2他にも自宅でインク調合ができるキットを市販で売っている文具メーカーもありますのでリンク貼っておきます。おうち時間のお供にもなりますね!!ちなみに私のインク沼の始まりも、オリジナルインクからでした。

 これは私はまだ使ったことがないのですが、インクを調合してすぐに使えるインク充填式のサインペンセットも入っているみたいです。

 好きなようにインクを作って、イメージ元に由来する名前をつけるのもすっっっごく楽しいです!!!!私ですか?私は原くんオレンジに「Saturn Orangeってつけましたよ。厨二感マシマシすぎて笑っちゃうね!
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 こういうやつ

 

 ここまでインクの話しかしていなくてじゃあ筆記具は?と思われているかと思いますが、万年筆は万年筆でまた沼がございます。私はまだ飛び込んでいません。軸の色、素材、ペン先の素材、太さ、書き心地、万年筆にこめられたストーリー、名前……まだ飛び込む勇気が……(そして結構高い)というわけで比較的安価な万年筆を愛用しています。

 定番商品、パイロットのカクノ。カートリッジインクがついていますが、別売りのコンバーターを装着すれば好きなインクが使えます。(メーカーは同一メーカーのインクを使用することを推奨していますので、別メーカーのインクを使用して何かあってもどうしようもないです。自己責任です。)こまめにお手入れしていればすぐにダメになるってことは滅多にないはず……。

 限定版として、あらかじめコンバーターが一緒になっている万年筆も出ました。限定ですが、まだ売っている店もまぁまぁ見かけます。こっちにはカートリッジは付属していません。コンバーター単体だと意外と売ってないことも多いので、これ見つけたらこれで良いと思います。

 あとはガラスペン。要するにつけペンですね。これはインクを充填するのではなくペン先にインクをつけて書くタイプで手入れも楽なのでかなり便利です。Amazonで見ると安いものもたくさんあるのでおすすめ!

 

 ペーパーレス化が始まって久しいこの時代、これだけインクばかりたくさんあってどうするの?みたいな部分もちょっと否めませんが、集めたインクで文字を書くのも結構楽しいです!!特にジャニヲタはファンレや要望・お礼ハガキなど文字を書く機会も多いですし*3担当のことを思い浮かべて厳選した綺麗なインクは眺めるだけでも楽しい!あの時の○○くん、格好良かったなーとかあの舞台のあのシーン好きだなぁとか思いを馳せるスイッチのひとつに万年筆インク、いかがでしょうか?私もみなさんのイメージインクプレゼン読みたいのでどうかお気軽にあつまれインクの森!!!!

 

 

 

 

 

 最後に、宇宙Six担に全力で推したいインクを紹介します。

 Tono&Limsさんというメーカーさんが1周年のアニバーサリーで出した「Universe」という名前のインクです。透明のインクに赤や緑のラメが入っていて、なんとブラックライトで光ります(迫真)レジン固める機械とかジェルネイル固める機械とか100均で売ってる文字が浮き出るペンに付いてるブラックライトで十分楽しめます。
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 近未来感!!!!

 まぁ身も蓋もないことを言えば読みにくいのですが、こういう遊び心満載で作られたインクってとても夢があって私はすっごくわくわくしちゃいます。宇宙Sixにも「UNIVERSE」って曲ありますしね!ちょっと取扱店は限られますが、銀河を閉じ込めたかのようなたゆたうラメを見ていると幸せな気持ちになれるので本当におすすめです……!!

Tono & Lims on Twitter: "1 Year Anniversary SPACE - Universe 透明なインクにラメを加えた ユニバース 紙の上では筆記後ラメのみ残る新感覚 さらにブラックライトで蛍光を発します #TonoandLims #とのりむ #インク沼… https://t.co/LuTcocKyR3"

*1:これを「フラッシュ」と呼びます。インク沼の人はこれにテンション上がります

*2:キモリさんは顔料インクです。ご注意ください

*3:染料インクは水に溶けやすいです